医学部推薦の志願理由書の書き方 ── 教授の目に残る一枚にするために
志願理由書は、面接の「台本」にもなります
志願理由書は、出願のための書類であると同時に、面接で面接官が手元に置いて読む資料です。書いたことは、面接で必ず深く聞かれます。つまり志願理由書は、面接の台本でもあり、小論文で示す考え方の土台でもあります。
だからこそ、きれいな文章であることより、本人の経験と考えに根ざしていて、どこを聞かれても自分の言葉で話せることが大切です。
入試は、他の受験生との戦いです
当たり前のことですが、合格者の数は決まっています。誰かがより優れた志願理由書を出せば、その人が合格し、誰かが落ちます。入試は自分との戦いではなく、同じ大学を目指す他の受験生との戦いです。
「人の役に立ちたい」という動機、どこかで見たような文例、周りと同じ書き方。それは「間違いではない」だけで、ほかの受験生の中から抜きん出ることはできません。周りと同じものは、周りと一緒に落ちます。必要なのは、本人の経験と考えを、誰よりも深く、正確に示して、賢く抜きん出ることです。
書き始める前に、自分に問いかけること
いきなり書き始めると、どこかで読んだような文章になります。まず、次の問いに、メモで答えてみてください。
- 医師になりたいと、はじめて思ったのはいつか。そのとき、何があったか
- その気持ちが、その後どう変わったか。変わらなかったのはなぜか
- 医師以外の医療職ではなく、なぜ医師なのか
- 高校生活で、いちばん力を注いだことは何か。そこから何を学んだか
- 10年後、20年後、どこで、どんな医師として働いていたいか
- なぜ、この大学なのか(他の大学ではなく)
このメモが、志願理由書の素材になります。素材が薄いまま文章を磨いても、教授の目には残りません。
合格する志願理由書の構成
- 医師を志した原点:具体的な出来事を、短く、正確に
- その思いを深めた経験:原点から今まで、どう考えが育ったか
- 目指す医師像:どんな医師として、誰のために働きたいか
- この大学で学ぶ理由:カリキュラム、地域医療への取り組み、大学の理念との結びつき
- 将来の社会への還元:学んだことを、どこで、どう生かすか
五つの要素が一本の線でつながっていることが、いちばん大切です。原点の出来事と、目指す医師像と、大学を選ぶ理由が、同じ方向を向いているかを確かめてください。
大学について調べること
「この大学で学ぶ理由」は、多くの志願理由書でいちばん弱くなる部分です。次のことを調べ、自分の目指す医師像と結びつけて書きます。
- 大学のアドミッション・ポリシー(求める学生像)
- カリキュラムの特色(早期の臨床体験、地域での実習、研究の機会など)
- 大学病院や関連病院が、地域でどんな役割を担っているか
- 地域枠で出願する場合は、その地域の医療の課題
群馬大学医学部を志望する方は、群馬県の地域医療の課題と、地域枠の仕組み(「地域枠とは?」の記事)を、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
よくある失敗
- 「人の役に立ちたい」で終わっている:それは医師以外の多くの仕事にも当てはまります。なぜ医師なのかまで書きます
- 家族が医師だから、だけになっている:きっかけとしては自然ですが、そこから自分で何を考えたかが必要です
- どの大学にも出せる内容になっている:大学名を入れ替えても通じる文章は、読む人にすぐ分かります
- 立派すぎる言葉が並んでいる:本人の話し方とかけ離れた文章は、面接で話したときに違和感が出ます
- 経験の説明が長く、考えが短い:出来事は短く、そこから何を考えたかを厚く書きます
人に書いてもらった志願理由書は、面接で崩れます
予備校や知り合いに書いてもらった志願理由書は、文章としては整って見えます。けれど、面接で「ここをもう少し詳しく教えてください」と聞かれたとき、本人の言葉で答えられません。書類と本人の話が食い違うと、評価は大きく下がります。
当塾から合格した生徒の志願理由書は、他で書いたものも含めて、すべて当塾で見直し、本人の言葉で作り直してきました。手間はかかりますが、それがいちばん確実な方法です。
提出前のチェックリスト
- 指定の字数・書式を守っているか
- 原点・経験・医師像・大学を選ぶ理由が、一本の線でつながっているか
- 大学名を入れ替えると通じなくなる内容になっているか
- 書いたことのすべてについて、面接で3分話せるか
- 小論文で書く考え方と、矛盾していないか
- 声に出して読んで、自分の言葉として自然か
- 誤字・脱字、敬語の誤りがないか
当塾での志願理由書の指導
当塾の指導は、志願理由書を「自分で書けるようにすること」が基本です。そのうえで、ご希望の方には、別料金で志願理由書の添削も行っています。添削は一度直して終わりではなく、書き直しと指摘を重ね、本人が「なぜこの表現なのか」を理解するところまで続けます。詳しくは、小論文・志願理由書対策のページをご覧ください。志願理由書の指導の考え方は、こちらの記事にもまとめています。
公的機関の資料や、一般の方にも知っておいてほしいサイトは、参考資料・リンク集にまとめています。
医学部以外の学部にも対応しています。この記事は医学部を例にしていますが、当塾では、他大学の医学部はもちろん、医学部以外の学部の推薦・総合型選抜(志願理由書・志望理由書)にも対応しています。全学部対応です。志望校と学部を、問診票でお知らせください。
いまの成績・志望校・使える期間を問診票に書いていただければ、学習スケジュールと学習方法を書面でお届けします。群馬大学医学部の推薦対策は、志願理由書・小論文・面接まで学習処方箋で仕上げます。
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