医学部推薦の面接対策 ── 当日の様子と、よく聞かれる質問への答え方
面接の形式(個人面接・集団面接・時間・面接官の人数など)は、大学や年度によって異なります。受験する大学の募集要項や、学校の先生からの情報で、必ずご確認ください。
それには、理由があります。
和やかに話せた、準備した答えも全部言えた。それなのに不合格。毎年、このご相談をいただきます。面接の手ごたえと評価がずれるのには、はっきりした理由があります。
面接で見られていること
医学部の面接で見られているのは、話のうまさではありません。医師として患者さんと向き合える人か、仲間と協力できる人か、学び続けられる人か。そして、志願理由書に書いたことが、本当に本人の考えかどうかです。
上手に話せなくても、自分の言葉で、誠実に答えられれば十分に伝わります。反対に、暗記した答えをよどみなく話しても、少し角度を変えて聞かれると崩れてしまいます。
面接も、他の受験生との戦いです
面接官は、同じ日に何人もの受験生と話します。ほかの受験生と同じような答えは、どれだけ丁寧に話しても印象に残りません。入試は自分との戦いではなく、他の受験生との戦いです。「みんなこう答えるから安心」ではなく、自分の経験に根ざした、あなたにしか話せない答えで、賢く抜きん出ることを目指してください。
面接はうまくいったのに、なぜ落ちるのか
「面接官が笑顔でうなずいてくれた」「最後に『頑張ってください』と言われた」「用意した答えは全部言えた」。それでも不合格になる人がいます。受験生にもご家庭にも謎に見えますが、多くの場合、理由は次のどれかです。
面接官は、どの受験生にも穏やかに接するよう心がけています。和やかだったことは、評価が高かったことを意味しません。笑顔で聞きながら、評価表には厳しく書かれていることがあります。
準備した答えを言い切れると、手ごたえを感じます。けれど面接官が知りたかったのは、その答えではなく、少し別のことだったのかもしれません。質問の意図からずれた答えは、どれだけ上手に話しても評価されません。
面接官は、志願理由書を手元に置いて聞いています。話した内容が書類とわずかに食い違っていたり、書類のほうが本人の話よりずっと立派だったりすると、「本人の考えではない」と判断されることがあります。本人は気づかないまま終わります。
厳しい質問を受けたときの反応、他人や患者さんについて話すときの言葉の選び方、自分の失敗の語り方。本人が意識していない小さな部分に、面接官は医師としての適性を見ています。ここで減点されても、その場では分かりません。
推薦入試は、書類、評定、小論文、共通テスト(課される場合)などを合わせて判断されます。面接が良くても、ほかの部分との合計で届かないことがあります。反対に、面接で大きく崩れると、ほかがどれほど良くても挽回が難しくなります。
つまり、面接の「手ごたえ」は、受験生の側から見えるものだけで決まっています。評価は、受験生からは見えないところで決まっています。だからこそ、本番の前に、外から見た自分の答え方を知っておくことが大切です。
「うまくいったのに落ちる」原因は、一人ひとり違います。学習処方箋では、あなたの志願理由書と答え方をもとに、面接官から見て評価が下がりやすい点と、本番までの直し方を書面でお伝えします。
問診票を書く(無料の所見から)当日の様子
多くの医学部の面接は、おおよそ次のような流れで進みます。
- 控室で待つ:受験生同士で話すことはほとんどありません。志願理由書のコピーを読み返し、落ち着いて待ちます
- 名前を呼ばれて入室:ノックをして、「失礼します」と言ってから入ります。受験番号と名前を伝え、「どうぞ」と言われてから座ります
- 質問に答える:面接官は複数のことが多く、順番に質問されます。志願理由書を見ながら質問されるのが一般的です
- 退室:「ありがとうございました」と伝えて、一礼して退室します。最後まで見られていると思ってください
面接官の中には、わざと表情を変えずに聞く方や、少し厳しい調子で質問する方もいます。それは受験生を困らせるためではなく、落ち着いて考えられるかを見ているためです。表情に動揺せず、質問の中身に集中してください。
よく聞かれる質問
- 医師を志した理由を教えてください
- なぜ本学を志望したのですか
- どのような医師になりたいですか
- 高校生活で力を入れたことは何ですか。そこから何を学びましたか
- 医師に必要な資質は何だと思いますか。あなたにはそれがありますか
- 地域医療について、どう考えますか(地域枠の場合は、卒業後の勤務についても)
- 最近関心を持った医療のニュースは何ですか
- あなたの長所と短所を教えてください
- ストレスがたまったとき、どうしていますか
- 友人と意見が対立したとき、どうしますか
深く聞かれたときの考え方
医学部の面接では、最初の答えに対して「それはなぜですか」「具体的には」と、くり返し深く聞かれます。ここで差がつきます。
出来事だけでなく、そのときの医師の具体的な姿と、自分が何を感じたかまで話せるようにしておきます。志願理由書に書いた原点を、3分で話せる準備をしておくと安心です。
理想を語るだけでなく、高齢化や通院の難しさなど、地域の実情を一つか二つ、自分の言葉で挙げられるようにします。
正解を探すより、患者さんのために何を優先するかという、自分の考えの軸を示すことが大切です。部活や行事での実際の経験と結びつけると、説得力が増します。
答え方のコツ
- 結論から話す:「〜だと考えます。理由は〜」の順に
- 一つの答えは30秒〜1分:長くなりすぎたら、面接官がもっと聞きたいところを聞いてくれます
- 志願理由書と同じ内容で:書いたことと話すことが食い違わないように
- 分からないことは、正直に:「勉強不足で詳しくは存じませんが、私は〜と考えます」と、自分の考えで答えます
- 考える時間をもらってよい:「少し考えてもよろしいですか」と伝えて、数秒考えてから答えても構いません
身だしなみと態度
制服がある方は制服で、清潔感のある身だしなみで臨みます。姿勢を正し、面接官の目を見て、はっきりした声で話します。特別なことは必要ありません。医師として患者さんの前に立つときと同じ、誠実な態度が伝われば十分です。
練習の仕方
- よく聞かれる質問への答えを、文章にせず、要点のメモにする(丸暗記を防ぐため)
- メモを見ずに、声に出して答える
- スマートフォンで録音・録画し、話す速さ、くせ、表情を確かめる
- 家族や先生に面接官役をしてもらい、「なぜ?」を3回くり返してもらう
- 本番と同じ服装で、入室から退室までを通して練習する
当塾では、学習処方箋をご利用の方に、医学部の面接でよく聞かれる質問への答え方を練習できる医学部面接対策ゲームをご用意しています。すきま時間の練習にお使いください。
前日と当日の心構え
前日は、新しいことを詰め込まず、志願理由書を読み返して早めに休みます。当日は、時間に余裕をもって会場に入り、控室では深呼吸をして待ちます。
面接は、あなたを落とすための場ではなく、あなたを知るための場です。ここまで準備してきた自分を信じて、自分の言葉で話してきてください。
公的機関の資料や、一般の方にも知っておいてほしいサイトは、参考資料・リンク集にまとめています。
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