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指導日記 福島県立医科大学・現役

下位からの逆転、現役で公立医学部合格——偏差値52から68へ

何校も塾を渡り歩いて伸びなかった子は、能力がないのではない。悪いサイクルの中にいるだけ。

この生徒さんが入塾されたのは、高校2年生のとき。前橋高校に通っていて、塾生のお知り合いのお母様からのご紹介でした。

正直に書きます。入塾当初の成績は、医学部合格にはほど遠いものでした。当時の学年順位から「医学部は難しい」と言われていて、ご本人も「塾を変えたくらいで成績が上がるとは思えない」と、半信半疑のままのスタートだったそうです。それまでに大手を含むいくつもの塾を経験されていましたが、どこに行っても思うように伸びなかった。

ただ、私はこのパターンをたくさん見てきました。何校も塾を渡り歩いて伸びなかった生徒さんは、能力がないのではありません。「理解できないまま先に進む」という悪いサイクルの中にいるだけなのです。だから最初にやるべきことは決まっていました。分からなくなった地点まで戻り、理解できる状態を一つずつ取り戻すこと。

使ったのは、私の著書5冊と特別プリント。闇雲に量をこなすのではなく、「何を・どの順番で・どう覚えるか」をはっきりさせました。

すると、変化は思ったより早く訪れました。これまで理解できなかったことが次々に分かるようになり、下位だった成績がみるみる上がっていったのです。宿題の量は決して少なくありませんでしたが、無理のない範囲で設計していたので、生徒さんは着実にこなしながら学習のコツそのものをつかんでいきました。一度良いサイクルに入った受験生は、強いです。偏差値は52から68まで上がりました。

結果は、現役で福島県立医科大学に合格。高校の職員室へ合格報告に行った際、先生方が一様に驚かれていたそうです。入塾時の成績を知る私からすれば、驚きよりも「当然の結果」——正しいサイクルで積み上げれば、ここまで来られるのです。

「もしあの時、悪いサイクルのままでいたらと思うと、今でもぞっとします」と生徒さんは振り返ります。塾選びは、受験の結果を左右する大きな分かれ道です。伸びないのは本人のせいではなく、環境と方法のせいかもしれない。この合格は、それを教えてくれる受験でした。悪い流れの中で一人で戦っている受験生にこそ、届いてほしい物語です。

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